音楽ビジネス

Winnyというファイル共有ソフトがあることは「そんなものがある」程度にしか知らなかったのだけど、ソフトの制作者が最近逮捕されて話題になっているらしい。知人のサイトでも採り上げられていた。
何やら個別の事情もあるらしいが、今回の逮捕は音楽業界の強い圧力があったようだ。でも、著作権侵害の対象がメジャーな音楽や映画でなくて、例えばアダルトビデオとか反体制映画だったら、この逮捕はあったのかなぁ。恐らく、逆に立件の難しさを盾にとって動かなかったような気がする。声が大きいと得をするということか。


それはそれとして、彼のこの指摘は本質を突いている。

昔からアルバムには10曲前後入って三千円、うち耳慣れたヒット曲は2曲ぐらい、というのは変わらないが、ゲーム業界だとファミコンカセットだったものがDVDになったりして容量でいうと何千倍になっているわけだ。少なくとも着メロ単価ぐらいまで下げていかないとピーコ防いだところでどうしようもないのは分かりきった話だと思うが。

要するにCDが高いのだ。1人の「売れっ子」を生み出すには1000人のムダ撃ちがあるという。元手がかかる商売なのは確かだ。また、「売れっ子」の作る10曲のうち、客が聞きたいと思うのが2〜3曲だったりするから、アルバムという形で抱合せ販売をするのだろう。
しかし、ゼロ円か3,000円かというのは商売のやり方として極端すぎないか。なぜ100円とか300円でバラ売りを考えないのか。それをネットで有料配信したらどうなのか(CD店の興廃は別として)。私は未だにP501を使っているので着メロや着うたには無縁だが、携帯の商売が繁盛したのは個別の支出が数百円単位なのも一因ではないだろうか。恐らく、こんなことは誰でも考えつくし、海の向こうではアップル社がすでにやっていたりするので、日本にはバラ売りできない強力な理由があるのだろうけれども。